建設業と行政書士の関係|依頼内容や注意点を理解して適切な建設業許可取得を

目次
- 建設業者は必ず行政書士に依頼しなければならないのか
- 建設業許可を自身で取得する際の流れ
- 1.建設業許可申請の窓口に訪問する
- 2.費用や手続きの手引きを理解する
- 3.許可が下りるまでのスケジュールを確認しておく
- 4.必要書類を用意する
- 5.申請書類を作成する
- 6.財務諸表と提出書類の控えを作成する
- 7.申請する
- 建設業者が行政書士に依頼できる内容
- 依頼時の必要書類
- 依頼にかかる費用相場
- 行政書士へ依頼することで期待できる効果
- 本業に集中しやすくなる
- 社会的信用度が向上する
- 受注内容の幅が広がる
- 不明点を相談しやすくなる
- 建設業許可までの期間が早まる
- 行政書士の選び方
- 建設業許可取得の実績
- 円滑なコミュニケーション
- 必要書類の準備サポート
- 行政書士を利用する際のポイント・注意点
- 依頼範囲を明確にする
- スケジュール管理を徹底する
- コミュニケーションを密に取る
- 長期的な関係構築を意識する
- まとめ
建設業を営むために不可欠な「建設業許可」の取得は、複雑な手続きと専門的な知識を必要とし、多くの経営者が頭を抱えています。
建設業許可を取得するうえで頼りになるのが、専門知識を持つ行政書士の存在です。
本記事では、建設業者にとって行政書士がどのような役割を果たすのか、以下のポイントを中心に解説していきます。
- 建設業における行政書士の必要性
- 建設業許可を自身で取得する際の流れ
- 建設業者が行政書士に依頼できる内容や費用相場
- 行政書士へ依頼することで期待できる効果
- 行政書士を利用する際のポイント・注意点
行政書士は建設業許可取得のプロフェッショナルとして、書類の作成や申請手続きの代行、各種サポートなど多岐にわたる業務を行っています。
適切なサポートを受けることで、建設業許可の取得プロセスをスムーズに進めつつ、本業に専念できるでしょう。
建設業者は必ず行政書士に依頼しなければならないのか

結論、建設業許可は自らの手で取得することも可能です。
しかし、申請手続きは複雑で、許可要件の確認や必要な証明書類の収集、申請書の作成など、多大な時間と労力を要します。
そのため、時間や手間を省きたいと考えるのであれば、行政書士に依頼することが推奨されるでしょう。
行政書士は専門的な知識と経験を活かし、書類作成や手続きを代行してくれるため、許可取得までのプロセスをスムーズに進められます。
一方で、コストを抑えたい、あるいは手続きの内容を自分で把握したいという理由から、自身で手続きを行う選択もあります。
ただし、法令や手続きに関する十分な知識が求められます。各自治体の窓口や公式サイトから情報を収集し、必要書類を漏れなく準備しましょう。
建設業許可を自身で取得する際の流れ

建設業許可を自身で取得する場合、以下のステップに沿って手続きを進めます。
1.建設業許可申請の窓口に訪問する
まず、許可申請が可能な窓口を調べて訪問しましょう。
国土交通省のWebサイトから、各都道府県の問い合わせ先を確認できます。
窓口で「建設業許可の手引き」を入手し、申請方法や注意点を確認しましょう。
2.費用や手続きの手引きを理解する
手引きを入手したら、費用や手続きの内容を十分に把握してください。
建設業許可の概要や許可要件、必要書類や費用などが詳しく記載されています。
3.許可が下りるまでのスケジュールを確認しておく
申請準備から窓口への提出まで、ある程度の期間が必要です。
余裕を持ったスケジュールを立て、必要書類の有効期限にも注意を払いましょう。
4.必要書類を用意する
申請の種類によって必要な書類が異なります。
手引きを参照し、必要な書類を漏れなく準備しましょう。
5.申請書類を作成する
自治体のWebサイトから申請書をダウンロードし、正確に記入します。
手引きを参考に、記入漏れや誤りがないように注意しましょう。
6.財務諸表と提出書類の控えを作成する
続いて、貸借対照表や損益計算書など、指定された形式で財務諸表を作成します。
さらに、提出書類の控えを作成する必要もあります。
副本は申請時に必要となる場合があり、返却された副本は大切に保管してください。
7.申請する
窓口への持参や郵送など、提出方法は自治体によって異なります。
提出先や申請手数料についても、手引きで確認しておきましょう。
建設業者が行政書士に依頼できる内容

建設業許可に関して、行政書士に依頼できる業務は多岐にわたります。
主な依頼内容は、以下のとおりです。
- 建設業許可の新規申請:建設業を開始する際に必要な許可の取得を代行する
- 建設業許可の更新申請:5年ごとに必要となる許可の更新手続きをサポートする
- 決算変更届の提出:事業年度終了後の決算報告を代行する
- 業種追加の申請:既存の建設業種に新たな業種を追加する際の申請をサポートする
- 経営事項審査:公共工事の入札参加資格を得るための審査申請を代行する
- 各種変更届の提出:許可内容に変更が生じた場合の手続きを代行する
行政書士は、上記の手続きに必要な書類作成や申請、官公署とのやり取りを代行することで、事業者の負担を軽減します。
結果、本業に専念できるだけでなく、手続きの遅延やミスを防ぎつつ、スムーズな許可取得を可能にします。
依頼時の必要書類
行政書士に依頼する際、以下の書類が必要となる場合があります。
- 申請書:建設業許可申請書や変更届出書など、手続きに応じた申請書類
- 登記事項証明書:法人の場合は登記簿謄本、個人事業主の場合は住民票の写しなど
- 財務諸表:貸借対照表や損益計算書など、直近の決算状況を示す書類
- 経営業務の管理責任者に関する書類:経歴書や資格証明書など、要件を満たしていることを証明する書類
- 専任技術者に関する書類:資格証明書や実務経験証明書など、要件を満たしていることを証明する書類
- その他:取得を希望する建設業の種類や個別の状況に応じて、追加で必要となる書類
必要書類は手続きの種類や事業者の状況によって異なるため、事前に行政書士に確認することが重要です。
依頼にかかる費用相場
行政書士への依頼費用は、一般的に3万円から10万円程度が相場です。
費用の内訳には、書類作成費用、申請代行費用、相談料などが含まれます。
費用は、以下の要素によって変動します。
- 事業者の種類:個人事業主の場合、法人よりも費用が安くなる傾向にある
- 建設業許可の種類:一般建設業許可よりも特定建設業許可の方が費用が高くなる
- 許可の区分:知事許可よりも大臣許可の方が費用が高くなる
- 依頼内容:申請書類の作成のみや申請代行まで、相談業務の範囲によって費用が変動する
- 行政書士事務所:事務所の規模や専門性によって費用設定が異なる
費用はあくまで目安であり、行政書士事務所や依頼内容によって異なります。
必ず事前に見積もりを取り、内容を確認することが大切です。
複数の事務所から相見積もりを取ることで、より適切な費用とサービスを選択できます。
また、報酬の支払い方法についても、分割払いが可能かどうかなど、事前に確認しておきましょう。
行政書士へ依頼することで期待できる効果

建設業許可申請において、行政書士を活用することでさまざまな効果が期待できます。
以下では、行政書士に依頼することで得られる効果について詳しく解説します。
本業に集中しやすくなる
建設業許可の取得には、多大な時間と労力が必要です。
許可要件の理解や必要書類の準備、申請書類の作成・手続きなど、煩雑な作業が数多くあります。
行政書士に依頼することで、上記を代行してもらえるため、本業に充てる時間を増やせます。
特に、創業間もない時期や人手不足に悩む企業にとって、行政書士のサポートは大きな助けとなるでしょう。
許可取得に時間を取られ、本業がおろそかになってしまっては本末転倒です。
行政書士に依頼することで、事業の成長につながる時間を確保できます。
社会的信用度が向上する
建設業許可を取得していることは、法令で定められた基準を満たし、適正な事業運営を行っている証明となります。
行政書士のサポートを受け、適切な手続きを経て許可を取得することで、顧客や取引先からの信頼を得やすくなるでしょう。
特に、公共工事の入札に参加するためには、建設業許可が必須です。
許可を取得することで、より多くのビジネスチャンスを得る可能性が高まります。
また、金融機関からの融資を受けやすくなるといったメリットもあるでしょう。
受注内容の幅が広がる
建設業許可を取得することで、500万円以上の工事(建築一式工事の場合は1500万円以上)の受注が可能になります。
また、建設業許可は、元請業者から工事を受注する際にも重要な要素です。
許可を取得していないと、受注できる工事の規模や種類が制限され、事業拡大の妨げとなる可能性があります。
行政書士の支援を受けて許可を取得することで、より大規模で専門性の高い工事を請け負うことが可能です。
不明点を相談しやすくなる
建設業許可に関する法令や手続きは複雑で、専門知識がなければ理解が難しい場合も多々あります。
行政書士は建設業許可の専門家であり、豊富な知識と経験を有しています。
許可取得に関する疑問や不安、手続きの進捗状況など、いつでも気軽に相談できます。
また、許可取得後も更新手続きや法改正への対応など、継続的なサポートを受けることが可能です。
建設業許可までの期間が早まる
建設業許可申請は、書類の準備や手続きに時間がかかり、不備があると許可取得までにさらに時間が延びる可能性があります。
行政書士は、申請書類の作成や提出を代行するだけでなく、必要書類の収集や手続きの進め方についてもアドバイスしてくれます。
専門家のサポートを受けることで手続きの遅延を防ぎ、スムーズに許可を取得できるでしょう。
許可取得までの期間が短縮されれば、より早く事業をスタートさせることも可能です。
行政書士の選び方

建設業許可申請を円滑に進めるには、以下のポイントを押さえたうえで、信頼できる行政書士を選定しなければなりません。
建設業許可取得の実績
まず注目すべきは、建設業許可の取得実績が豊富な行政書士です。
特に、建設業許可の分野に特化した専門家であれば、最新の知識と豊富な経験に基づいた高品質なサービスが期待できます。
建設業法は頻繁に改正されるため、最新情報に精通しているか確認することも重要です。
円滑なコミュニケーション
行政書士との円滑なコミュニケーションは、手続きをスムーズに進めるうえで不可欠です。
どれだけ知識や経験が豊富でも、コミュニケーション不足は手続きの遅延や誤解を招く可能性があります。
対応が威圧的だったり、説明が二転三転したり場合は注意が必要です。
無料相談などを活用して、事前にコミュニケーションの取りやすさを確認しておくと安心です。
必要書類の準備サポート
建設業許可申請には、多数の書類が必要となります。
中には、普段使わない本籍地発行の書類など、取得に手間がかかるものも含まれます。
必要書類の準備をサポートしてくれる行政書士であれば、手間を大幅に軽減できるでしょう。
行政書士を利用する際のポイント・注意点

建設業許可の申請を行政書士に依頼するうえでは、手続きを円滑に進め、良好な関係を築くために、以下のポイントと注意点を押さえることが大切です。
依頼範囲を明確にする
行政書士にどの業務を依頼するのか、範囲をはっきりさせることが重要です。
書類の作成のみなのか申請の代行まで含むのか、相談業務も含めるかを具体的に伝えることで誤解を防げます。
行政書士によって対応可能な範囲が異なる場合もあるため、事前に確認し、契約内容に明記しておくと安心です。
特に、法定様式の作成のみを依頼する場合、必要な情報の収集や整理は自社で行う必要があることに注意しましょう。
スケジュール管理を徹底する
建設業許可の更新には期限が設けられているため、余裕を持ったスケジュール管理が求められます。
行政書士に依頼している場合でも、進捗状況を常に把握し、必要に応じて連絡を取り合いましょう。
特に、自社で一部の書類作成を行う場合は、期限内に手続きが完了するよう、行政書士と密に連携し進捗を共有することが大切です。
コミュニケーションを密に取る
行政書士との円滑なコミュニケーションは、手続きをスムーズに進めるために不可欠です。
疑問点や不明点があれば遠慮なく質問し、情報を共有する姿勢を持ちましょう。
定期的な進捗報告や連絡体制を整えることで、誤解やトラブルを未然に防止できます。
長期的な関係構築を意識する
建設業許可の更新は5年ごとに必要であり、その他にも各種の届出が求められます。
信頼できる行政書士と長期的な関係を築くことで、手続きがよりスムーズになり、事業運営の負担を軽減できます。
まとめ
建設業許可取得を行政書士に依頼することで、時間と労力を大幅に節約できます。
また、専門的なサポートを受けられるのもメリットです。
行政書士を選ぶ際は、実績やコミュニケーション能力、費用などを総合的に判断することが重要です。
信頼できる行政書士と手を組むことで、建設業許可の取得をスムーズに進め、事業の安定した成長が見えてくるでしょう。